「男前豆腐」と「海老名メロンパン」
2018-08-30


禺画像]

「波乗りジョニー」は男前豆腐店の商品ではなかった

豆腐にタレを掛けたら「男」の文字が浮かび上がった。男前豆腐店のロゴなのだが、このタイプの豆腐(一人前のボート型の充填豆腐)、少し前までは「波乗りジョニー」という商品名だったと思った。
妻がずいぶん前から男前豆腐店の豆腐は美味しいと言って贔屓にしていたのだが、なぜか最近は全然買わない。単純に高いからかなと思っていたのだが、「波乗りジョニー」は高額な商品ではない。
で、気になったので「男前豆腐」を調べてみたら……かなりビックリするような結論が待っていた。
商品開発に携わった代表取締役社長の伊藤信吾は茨城県の三和豆友食品に在籍時、単価を低く抑えようとする豆腐業界の経営には未来はないとし、単価は高いが品質も高い、と言う方針で商品の開発を開始する。これら商品がヒットを収め、2005年、「男前豆腐店株式会社」を設立。同年9月、倒産した大手豆腐メーカーの京都工場を買い取り、京都府南丹市へ移転する。
(Wikiより)

なるほどなるほど、と思う。
しかし、話はここで終わらなかった。

「男前豆腐」という名前の商品は、男前豆腐店と三和豆水庵(旧・三和豆友食品)で製造されている。また「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」という名前の商品は、三和豆友食品で製造されていた。
これは、男前豆腐店代表取締役社長の伊藤信吾が、実父が経営していた三和豆友食品に勤務していた際に、これらの商品を開発した事による。「ジョニー」とは伊藤信吾の愛称であり、今までにない豆腐を作る思いからこの商品名となった。
その後伊藤は2005年に男前豆腐店株式会社を設立し独立した〜(同上)

……という。
要するに、男前豆腐は、現男前豆腐店伊藤信吾社長が、父親が経営していた豆腐製造会社(旧・三和豆友食品)に勤めていたときに考案した名称で、「ジョニー」は伊藤氏の愛称だった。
伊藤氏の独立後もいろいろあって、現在では「波乗りジョニー」を発売している三和豆友食品と、ジョニーの愛称を持つ伊藤社長が経営する男前豆腐店とは何の関係もない
男前豆腐店は三和の「ジョニー」とはっきり区別するためか、自社製品の商品名から「ジョニー」を一掃し、今では「ケンちゃん」シリーズにしている。なんとテーマソングもある。
一方、三和豆友は、男前豆腐の産みの親である伊藤氏が独立していなくなり、伊藤氏の父親も退任している今でも「男前豆腐」という商品名の豆腐を作り、伊藤氏の愛称であった「ジョニー」の名を冠した商品も作っている。実にややこしい。
「男前豆腐」「男前豆腐店」「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」の商標は、男前豆腐店社長個人で登録済みだそうだ。男前豆腐店側は「三和豆友食品株式会社の製造する『男前豆腐』『波乗りジョニー』は、男前豆腐店製造の豆腐とは製造方法、使用原料もまったく異なる」と表明している。

しかしまあ、ここまで調べてスッキリした。
妻があるときから波乗りジョニーを買わなくなったのはなぜなのか……。確かめたところ「明らかに味がおかしい商品があったから」という。
製造過程での瑕疵がある商品だったらしい。以来「男前豆腐」に対する信頼を持てなくなったようだ。一度は評価していた会社なのに……という裏切られ感が大きかった分、ますます買わなくなったのではなかろうか。
しかし「波乗りジョニー」は「男前豆腐店」の豆腐ではなかったのだ。
[LINK] (禺画像])

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