生活スタイルの変化
2021-01-14


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地方移住のススメ(1)

コロナと共に生きていかなければならなくなった2020年以降、いやが上にも生活スタイルや従来の価値観を見直さざるをえなくなりました。
政治や社会体制に絶望したり怒ったりしているだけではどうにもなりません。ひどい社会でも、自力で生き抜く術を構築していくしかないのです。
まずは生活の場である居住地や生活スタイルを考え直してみませんか。
都会暮らしのかたがたに提案したいのは、ズバリ「地方への移住」です。
そんなのは無理だ、と考えるかたが多いでしょうが、今までの生活スタイルが難しくなっていることや、これから起こりうる様々なリスクのことを冷徹に計算してみましょう。考えが大きく変わるかもしれません。

都会暮らしを愛する老人の「住み替え」

 地方への移住というと、都会暮らしに慣れた人は、深く考える前にまず拒絶感を抱きます。
 しかし、「地方」というのは、必ずしも不便な田舎のことではありません。
 今の日本には、東京と変わらないような「都会」が各地にあります。
 まずは、都会派お洒落爺を自称するBさんの移住例をご紹介します。
都会生活をやめたくない
 Bさんは65歳のときに妻に先立たれ、その後、ひとりで気ままに暮らしたいと、それまで住んでいた都下の持ち家を売り、都内に家賃12万円のマンションを借りてひとり暮らしを始めました。
 Bさんはお洒落で新しいもの好き。毎日のように街に出ては買い物を楽しむという浪費生活をしていました。
 ひとり暮らしになってからは浪費を諫める者もいなくなり、5年後、気がつくと約3000万円あった預金が残り500万円になっていました。
 大手企業に勤めていたBさんの年金は手取りで月額約20万円あり、年金生活者の中でもかなり恵まれているといえます。
 しかし、その20万円のうち12万円が毎月の家賃に消えていきます。
 さらに水道光熱費、通信費、交際費(Bさんの場合これがかなりありました)などを引くとあっという間に年金分は出ていくため、残り500万円の預金がさらに月10万円ペースで減っていきます。
 このままではすぐに家賃も払えなくなりますし、動けなくなったときの蓄えもないのでは危険すぎます。
 娘がひとりいますが、イギリス人と結婚して3人の子供と一緒にロンドン郊外に住んでいます。最後に会ったのは5年前ですが、今はもう、コロナ禍で日本に来ることもできなくなりました。
 そんなBさんへのアドバイスは「地方都市へ引っ越す」です。
 Bさんは私のように田舎暮らしが好きではありませんから、街から離れて暮らすのは苦痛ですし、一気に老け込んで、命を縮めてしまうかもしれません。
 最大の問題は月12万円の住居費です。これを半分にできれば、月額20万円もの年金をもらい続けているBさんなら、年金だけで楽しく暮らせるはずです。
 例えば栃木県の県庁所在地である宇都宮市には、宇都宮駅から徒歩10分以内のマンションでもワンルーム(20u以上)3万円台の家賃から物件があります。
 徒歩圏にコンビニやスーパー、郵便局などがあり、バスに乗れば郊外の美術館や博物館などに遊びに行くのも簡単。
 Bさんは趣味人で、友人作りもうまいので、都内の生活でも、俳句や写真のサークルに入って楽しんでいました。地方へ移住となるとそうしたサークル仲間との交流も途絶えてしまうと恐れていましたが、コロナ禍で、(特に高齢者は)人との接触を減らさなくてはならなくなり、事情が変わってきました。
 サークル仲間との交流も、SNSやリモートミーティング的なものが増えたのです。それならどこに住んでいても関係ありません。
 また、宇都宮程度の地方都市には東京と同じものが全部揃っていて、しかもコンパクトで人が多すぎない分、老人には街歩きがしやすいはずです。

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