禺画像]
放射能汚染堆肥問題とは?
農林水産省のWEBサイトに「肥料・土壌改良資材・培土の暫定許容値設定に関するQ&A」というページがある。
東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴って、放射性物質が原子炉から大気中に放出されたため、家畜排せつ物、稲わら、落ち葉、樹皮等が放射性セシウムに汚染され、これらを原料として生産された
堆肥が高濃度の放射性セシウムを含有する可能性があります。
普通肥料の中にも堆肥原料を混入したものがあり、肥料としてではなく土壌改良資材として農地土壌に施用されるものもあります。それらの中にも
高濃度の放射性セシウムを含有する可能性のあるものがあります。
もし、高濃度の放射性セシウムを含む堆肥等を農地土壌に施用すると、土壌中の放射性セシウム濃度が増加し、そこで生産される農作物の放射性セシウム濃度が食品衛生法の基準値を超える可能性が増えます。
また、個々の農家ごとに放射性セシウム濃度が大きく異なる堆肥等を施用すれば、同一地域内に放射性セシウム濃度の大きく異なるほ場が存在することになり、地域を単位として実施している野菜等の出荷制限や作付け制限の前提が崩れかねません。
そこで、農地土壌の汚染の拡大を防ぎ、食品衛生法上問題のない農産物を生産するため、肥料・土壌改良資材・培土に基準をつくりました。
……という説明がある。
2011年7月、秋田県内の
ホームセンター コメリで販売されていた栃木県産の腐葉土から11000ベクレル/kgという高濃度の放射性セシウムが検出されるという事態が起きた。きっかけは一般消費者が、持っていた線量計を製品に近づけたところかなりの線量を示したので「これはおかしい」と県に通報したことだった。
報じたメディアは少なかったが、こうしたことは日本全国で起きていたと思われる。
福島やその周辺では除染バブル現象が起きていて、本来なら伐らないはずの森林が伐採され、大量の植物・木質原料が堆肥用に回されている。
そこで国は、「国内で生産・流通・施用される全ての肥料・土壌改良資材・培土」について、放射性セシウム400ベクレル/kg以下という暫定基準値を作り、それを超えるものは出荷してはいけないということを決めた。
上の農水省のWEBサイトでもその経緯などを説明しているわけだが、引っかかるのは、腐葉土や堆肥などの製品に含まれる放射性物質の濃度をチェックして「農地が 汚染されないようにしましょう」と言っているだけという点だ。
「農地が汚染されると、そこで生産される農作物の放射性セシウム濃度が食品衛生法の基準値を超えるかもしれない」と。
400ベクレル/kgという暫定基準値は、その程度のセシウム含有量であれば、「たとえ同濃度の肥料等を40年程度施用し続けても、過去の農地土壌中の放射性セシウム濃度の範囲内である100ベクレル/kg(事故前の最大値140ベクレル/kgを切り下げた値)を超えることがないから」だと説明しているわけだ。
これがまさに「お役所仕事」だなあと思う。
放射性物質は「吸い込む」ことがいちばん危険だという認識
本当に怖いのはそんなことではない。
農産物へのセシウムの移行については、僕個人は、今はあまり心配していない。
食物に微量の放射性物質が含まれていても、多くはそのまま体外に出ていくし、それによる内部被曝があったとしても微々たるもので、気にしてもしょうがない。余計な不安を抱いてストレスを増やすほうがはるかに健康に悪いと思っている。
普通に店で売られているものは、普通に食べている。多少はセシウムが含まれているかもしれないが、気にしないように決めた。