スポーツの力・魅力とは?
2021-05-02


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『報道ステーション』で松岡修造が新谷仁美にインタビューしていた。

新谷仁美がどれだけの逸材で、魅力的な選手かは今さら説明するまでもないが、彼女を陸上界に復帰させた立役者である横田真人コーチがさらにすごい。
「自分しか信じられなかった」「自分以外はすべて敵だと思っていた」と言う新谷を見て、妻は「横田コーチは人に懐かない野良犬を拾ってしまったようなもので大変だったわね」と笑っていたが、まさに彼の「いきものがかり」としての才能と努力は大したものだ。(SNS上では「猛獣使い」と呼ばれているが、ここではソフトに「いきものがかり」にしておく)

横田は800mの選手として日本選手権4連覇、2011年の世界陸上(韓国・大邱)、2012年のロンドン五輪の日本代表にもなっているエリートランナーだ。オリンピックの陸上800mに日本人選手が出場するのは44年ぶりだった。
彼は現在、TWOLAPS Track Clubの代表として、コーチだけでなく、経営者としても活躍している。
TWOLAPSでは新谷の他に、楠 康成、卜部 蘭、館澤 亨次、田母神 一喜……といった選手たちが横田の指導を受けている。
しかし、彼らはTWOLAPSという企業の所属選手ではない。日本陸連公認レースなどに出るときの所属は別々なのだ。新谷と卜部は積水化学で、実際、実業団女子駅伝では積水化学チームの選手として走っている。楠と田母神はNPO法人阿見アスリートクラブの所属。つまり、TWOLAPSは所属・種目・男女の垣根を超えて「横田コーチと一緒に自分を高めていきたい」と決めた若者たちの集団なのだ。
私はそんな横田とTWOLAPSのファンになってしまったので、最近は陸上競技会でも、田中希実や三浦龍司の華々しい活躍に期待しながらも、彼らになかなか勝てない蘭ちゃんや楠を自然と応援してしまっている。

そのTWOLAPSが、すごいことをぶち上げた。
TWOLAPSは国内最高賞金の中距離サーキットを開催することにしました[LINK]
中高生も市民ランナーもエリートランナーも参加できる陸上中距離レースの大会。800mや1500mといったオリンピック種目だけでなく、中距離の醍醐味である、駆け引き、ラストスパートがより際立つ種目として、最終ステージは1000mという聞き慣れないレースを予定。男女のシリーズチャンピオン(エリートの部)にそれぞれ賞金100万円を贈呈……素晴らしい企画だ。

こういうのを待っていたのよ!
こういう発想ができる人材、考えるだけでなく実行に移してしまう胆力や計算力、渉外能力のある人材。横田真人はまさにそうした能力を兼ね備えた人物だった。
これはもう、応援するしかないではないか。

もはや「東京五輪禍」

こうした取り組みこそ「スポーツの力」「スポーツが起こす感動」につながるものだと思うが、不幸なことに、東京五輪2020は巨大スポーツイベントが陥った負の面ばかり浮き彫りにしてきた。
それどころか、五輪のおかげで五輪以外の競技会が行えなくなるという災厄になりつつある。
日本が今までCOVID-19による死者が訪米諸国などに比べて少なかったのは、人種特有の要因(恐らくはHLA型など)、「ファクターX」と呼ばれる要因による幸運だろう。しかし、ここに来てインドやブラジルで多く見つかっている変異株が、日本人をはじめとする東アジアの人たちにとっても、かなり致命的な影響を与えるのではないかと懸念されている。
3月は空港検疫(抗原検査)で判明した陽性者157人のうち、インドでの行動歴がある入国者は8人だったが、4月は24日までに、242人中56人。特に先週の増加ペースは激しい。

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