「ぷぺ!」と「Jane Jane」
2014-08-15


「ぷぺ!」とJane Jane

『ジョン・コルトレーンと女子高生』というブログネタをFBでシェアしているFB友達(画家のOさん)がいて、ついつい読んでしまった。
ブラスバンド部員らしき女子高生たちが電車の中でこんな会話をしていたというお話。
「顧問の〇〇がさあ、これを聞いて勉強しろって、ジョンコルトレーンっていう黒人のCD貸してくれたんだけどさ〜、メチャクチャ吹いてるだけでさ〜、も〜、うるさいんだよね〜」

「あんたなんかいいわよ。わたしなんかマイルスとかゆう黒人でさ。時々「プペ!!」っていうだけなんだから」

「でもさ〜、一番悲惨なのは〇子よね〜。キースなんとかいう白人のピアニストでさ、妙な喘ぎ声上げながら弾いてるの。もうキモくてキモくて鳥肌たっちゃったわ」

「やっぱ音楽聴くんなら嵐よね〜。センスが違うわよね〜」

「よね〜」
これを書いた「ドラびでお」氏は、本名は一楽 儀光(いちらく よしみつ)といって、最近までドラマーをしていたが、腰痛に耐えられなくなり現役引退したという。
引退後の今は、山本製作所の電子デバイス開発部門「tkrworks」とともに開発した新楽器「DORAnome」の演奏活動をしているそうだ。⇒こんな感じのものらしい。
昔(僕が高校生の頃)、キース・エマーソンが舞台上でなんかこんな感じのことをやっていたような……。

で、FBではこのネタをめぐって、画家のOさん(女性)と占星術ライター(??)のAさん(女性)が長い長いチャット状態になり、い〜〜っぱいコメントを書いていて、そのコメント群のほうが面白くて、ついついこれも最後まで読んでしまった。
以下はOさんの膨大なコメントから抜粋。 あたしが嫌だなあと思うのは、若い子たちが自分が理解できないことに対して畏れや敬いを持たないってことです。
「これがわからない自分が無知なだけじゃないのか」と考えたり「自分にわからないものは世の中ににいくらでもあり、今わからないからってそれはくだらないものであるとは限らない」「自分はこれから進歩するんだから感性だって変わるはずだ」ぐらいのことは考えられるべきでしょう。
権威というのは歴史とくっついている価値観だけど、それは進化を信仰することなので。もしも人間は進化なんかしていないってことになれば、歴史の後ろに連綿と続く価値観も軽くなっちゃいますね。事実以上のものってなくなっちゃうね。

若者は本能的に権威を憎むけど、そのうち理解するようになる。それが今までの常識だけど、そうじゃなくなるかもしれません。「教養」が共有できない世界が来れば、ピカソはへたくそで、ルノワールはデブばっか描いてた気持ちのわるい変態絵描き、ってことでOK!ですわ。


いやあ、楽しませてくれるなあ、みなさん。

僕は元ネタの女子高生の会話は作り話ではないのかと思ったのだが(できすぎているから)、多少「盛っている」としても、ほんとにあったのかもしれない。
3匹目の猫を飼うことになったら、名前は「ぷぺ!」にするか……とか思ってしまった。



「若い子たちが自分が理解できないことに対して畏れや敬いを持たない」というのはいつの時代でもそうなのだろうけど、今は特にその傾向が強いかもしれない。

僕は小学校高学年くらいまで、美術、特に絵画については興味が持てなかった。
それが「あれ? もしかして絵って面白いのかもしれない」と思ったきっかけはパウル・クレー展が東京であって、それを見に行くというお袋が見せてくれた画集の中の『さえずり機械』という作品だった。
禺画像] 感動とまでは言わないが、なんかいいなあこれ、なんだろう、この「いいなあ」って思う気持ちは……と。
恋に目覚める少年のような心の動きがあった。


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[どーでもいい話]

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