電気のマネーロンダリング
2014-07-01


電気のマネーロンダリング

禺画像]
上の漫画は、「あのちゃん ディストピアなう」というブログ に掲載されていたものの一部だ。
この上下のコマがあるのだが、特にこの部分が「うまい!」と思ったので転載。

作者は夫と子供二人と暮らす女性らしいのだが、「再生可能エネルギーはいらない」という主張を漫画とイラストを使ってネットで発信している。

このブログでも紹介している、山田征(せい)さん。彼女の名前を久々に目にした。

[LINK] (禺画像])

80年代、原発論議が盛んだった頃から、男性の学者陣に混じって、一「生活人」としての目線から反原発を唱えていた。今も健在。頼もしい。
ヒステリックに、情緒的に叫ぶのではなく、きちんと裏を取りつつ、信頼できそうなデータを地道に集めて、理論的に主張を展開するという姿勢。これが大切。

3時間近くに及ぶ講演(雰囲気は茶話会に近い?)の内容を項目ごとにまとめてくれているブログがあるのでご紹介。

その中で、風力発電問題に触れている部分がこれ↓ 僕が川内村で経験したこととまったく同じような体験をされている。


ここ↑の10分〜12分あたりで話している内容は、僕も以前からあちこちで耳にしていた。しかし、なかなか証明ができない。
発電実績でさえ「社外秘です」と言って公表しないのだから、ましてや、無発電状態の風車を「止まっているとかっこわるいから」外部からの電気でゆっくり回している、とは、業者は口が裂けても言えない。しかし、現場で働いている少数の人たちは知っているはずなのだ。

ここで改めて考えてみたい。
禺画像]
これはエネルギー庁のサイトに掲載されている、「固定価格買い取り制度」の内容、金額一覧だ。

見て分かるように、いちばん高く買い取るのは太陽光で32円(+税)。風力は22円(洋上風力はさらに優遇されて36円)+税で、今後20年間買い取ることになっている。これは電気が足りているからいらないと拒否することはできず、とにかく太陽光や風力で発電した電気は高額で今後20年買い取り続けるという意味だ。
一方で、既存の水路を使うため環境負荷が少なく、地域密着型で安定した電力を供給できる流水型小水力発電の電気は14円+税。太陽光発電の半分以下。14円/kwというのは、事業者向けの安い電気料金よりさらに安い価格であり、事実上なんの優遇もない価格と言える。

この買い取り価格は毎年見直されていて、上の太陽光32円+税というのは今年度(2014年度)の価格。つまり、今から参入する発電施設に適用する価格。昨年度は
太陽光36円+税、風力22円+税(洋上風力の優遇はなし)。
一昨年度は
太陽光40円+税、風力22円+税
……だった。
一昨年(2012年)度、認定された事業者の太陽光発電施設からの買い取り値は20年先の2032年までずっとkwあたり40円で変わらない。

ところで、東電などの電力会社が一般の企業向けに売っている電気の値段は概ね15円/kw前後だ。新電力と呼ばれる、10電力会社以外の発電事業者が企業向けに売る電気はさらに安い。
風力発電施設は「事業者」だから、風力発電で使う電気(風車は電気で起動、制御しているので、外部電源は必ず必要)の料金が仮に15円/kwだとしよう(実際にはもっと安いと思うが)。

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